脱サラ40代社長のお仕事手帳

会社に残るか転職かと思ったら40歳から独立起業してしまったオヤジのお仕事メモ

コロナ禍で四国の運輸業への影響は?

新型コロナウイルスの感染拡大は世界中の様々な産業にマイナスの影響を及ぼしています。そんな中、四国の運輸業にはどのような影響が出ているのでしょうか。ちょうど、四国運輸局が2021年7月にまとめたレポートがありますので、それを紐解きながら考えてみましょう。
2020年度は12カ月にわたり新型コロナの影響を受けました。前年の19年度は新型コロナの影響を受けたのが後半の3カ月程度なので、いわゆる「コロナ前」と比べる時は、18年度の数字と比べるべきです。まず、四国と四国外を結ぶ路線を見てみましょう。20年度のJR瀬戸大橋線の旅客数は357万人で、18年度の781万人と比べて54%減少しました。高速バスは118万人で、18年度の493万人から76%の減少です。

航空は落ち込み大きく

フェリーは138満員で、18年度の324万人から57%減、国内航空は193万人で、18年度の756万人から74%減です。やはり遠出を自粛しようという流れの中、航空の落ち込みがとりわけ大きいようですね。
四国内の輸送はどうでしょう。鉄道、JR全線が通勤、通学の足ということもあり、2割台の減少にとどまっています。一方、例えばタクシーは395万人で41%減、貸し切りバスは74万人で62%減と大きく減っています。乗り合いバスや軌道はそれらの中間に位置しており、3割台の減少となっています。同じ四国内でも、交通機関によって随分と差がある印象ですね。これら旅客数は20年度に落ち込んだ分、21年度の増減率は、見かけ上は大きく改善しましたが、当然、コロナ前の水準には戻っていません。
一方、広く運輸業と言った際に当てはまる物流関係の需要はどうでしょうか。リアルタイムのデータは見当たりませんでしたが、根底にはコロナ禍でECの需要が高まっていること、企業の生産活動がひと頃よりは戻っていることなどから、荷物量自体は前年より回復しているとみられます。今後もコロナ禍から経済が復調すると考えると、市場規模は大きくなっていきそうです。しかし、ドライバー不足などの根本的な課題は解決していませんから、地域経済の回復のボトルネックになってしまうかもしれませんね。