リタイア、何と心躍る言葉だろう。
リタイアさえすれば、その先は自分の時間は全て自分のもの、誰にも邪魔されずに自由に生きることが出来る、期待に胸膨らむ人多数だと思う。
しかし自由という言葉の裏側を知るのもまた、リタイア後なのかもしれません。
自由と引き換えに失うものを、失ったと感じないためにも、リタイア前からある程度の心構えをしてくことをおすすめしたいです。
リタイア後に無くなるもののうちでリタイア後は通勤の必要もなく、会社で仕事に追われることもない自由な人生が待っている。
しかし裏を返すと最も大きな喪失があります。
それはお金です。
毎月決まった日に振り込まれていたお金、当たり前のように手にしていたお金が、届かなくなるということ、これは最大にして忘れがちな事実です。
意外とお金については無知な男性群女性というものは、例えそれがビジネスウーマンであっても、金銭感覚に優れていること男性を大きく凌駕する。
彼女たちは持っているお金の範囲内で支出を組み、マイナスを出さないことにかけてはプロかと思います。
加えて一定の貯金までしてしまうのだから、見事な生き物ではある。
しかし男性の場合よく言う、宵越しの銭は持たない体質、遺伝子が結構働いているとしか思えないことがあります。
持っているものは気前よく使ってしまうというのは、男性の特色かもしれません。
潔いことは良いのだが、これがリタイア後に問題になるのもまた事実です。
何しろ、自動的に入ってきたお金、給料というものが無くなるのだから、その喪失感を前もって心に留めておかないとリタイアして後、愕然とすることになります。
年金があっても年金というものが幸いなことにあるので、ある一定額の入金はたしかに月々ある。
しかし例えば、これまで月々40万の収入があった人でも、せいぜい20万程度に減ってしまうこと、これを忘れてはいけません。
40万円の収入に慣れすぎてそのままの気持ちでいると、20万になった時には20万の赤字になってしまうのです。
この入金額の変化に気が付かないと、後に真っ青になってしまうことも。
ただでさえこうした金銭的変化に対応が難しく感じる男性群です。
もしも気がついていたとしても、ここで生活を落としたくないなどの、プライドに負けてしまうことも無いとは言えません。
リタイア後に入手できる金額を再確認して、柔軟な対応ができるようにしておきたいものですね。
家庭持ちの男性の場合、こうした金銭の問題は妻がしっかりと手綱を取ってくれているのはありがたい限り。
しかし独身男性、もしくは悲しいことに妻に先立たれた男性の場合、こうした収入のひいては人生の変化に対応しなくては先が見えなくなります。
これしかお金が無いので生活できないではなく、この金額内で楽しく生活するすべというものを、学ぶべきだろう。
そのために、リタイアにまだ間がある時点でこう言った覚悟をしておくべきです。
1回きりの人生の後半、楽しくするも自分を惨めにするのも、君次第なのだから。